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穴ヶ葉山古墳群

上の写真は1号墳のものです。

 
  ・ 概  要

 福岡県築上郡上毛町大字下唐原にある径30m前後の三国川流域屈指の巨大円墳で、下から尾根の上に向かって2号、1号、3号墳の順に立地しています。そのうち、1号墳と3号墳は横穴式石室の内部に鋭利な石などで彫られた人物や魚、鳥、木葉などの線刻画がみられます。
 これらの古墳は、古墳時代末頃(西暦600年前後)に築造されたものと考えられ、奈良正倉院に現存する大宝2年(702年)の上毛郡塔里の戸籍に記載された、渡来系氏族とも関係のある有力者の墓といえます。
 なお、この穴ヶ葉山古墳群は昭和14年(1939年)9月7日に国指定史跡に指定されています。

  ・ みどころ

 この歴史的価値のある穴ヶ葉山古墳群の見所は、何といっても1号墳と3号墳に描かれた線刻壁画です。概要にも書いてある通り、横穴式石室にある線刻画は、西暦600年前後に描かれたものです。これは平成5年から11年に掛けて当時の姿に戻すため、一度だけ保存修理をしただけで、それ以外は当時の状態ですので、一見の価値はあると思います。
 ちなみに、この線刻壁画が描かれている部屋の奥は死者を収める部屋"玄室(げんしつ)"と呼ばれる部屋があり、そこに昔の人は遺体を埋没していたと考えられます。特に特筆する事柄はありませんが、大昔に亡くなった方がこの部屋で埋葬されたことを思いながら、色々と感傷に浸るも良し。今までの自分について色々と物思いに耽るも良し。荘厳と静寂が入り混じるこの部屋で何かを感じてくれればいいと思います。
 他にも、穴ヶ葉山古墳周辺では、ワラビ採り、花菖蒲(はなしょうぶ)の鑑賞、カブトムシやクワガタとりなども楽しめます。

  ・ 注 意 点

 穴ヶ葉山古墳群は若干急な山道になっており、内部は大変暗くなっておりますので、必ずライトを所持のうえ、頭上と足元には十分ご注意下さい。
また、特に害はありませんが、カマドウマが大量に出没する恐れもありますので、心臓が弱い方や虫が苦手な方は、十分に考慮した上で観光をお楽しみ下さい。なお、普段は1号墳への入り口は施錠されております。